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「参加すると何か貰えるの?」
ネイアは報酬の方が気になるみたいだ。確かに知っておいて損は無いと思う。
「一つだけなら」
「えっ! ホント! なに? なにが貰えるの?」
「ネイアは子どもだなぁ。貰えるっていってもオモチャとかじゃないよ?」
「なんだぁ……つまんなーい」
ネイアはかなりつまらないといった顔をした。しかしそんなネイアには目もくれずガイは続けた。
「これに参加したギルドには“神闘祭”に参加できるんだ」
ミカエルがピクッと“神闘祭”という単語に反応した。
「それは…ホントですか?」
「嘘言ったって意味ないでしょう? と言っても此処で行われる予選への参加権なんだけどね」
ガイの言葉にミカエルは興味津々になっている。俺にはなにがなんだかさっぱりわからない。
「………参加しましょう。そして神闘祭に参加しましょう」
「そう言うと思って、もう紙の方は提出しているんだよ。後は待つだけだ」
「早いですね? 何か目的でもあるのですか?」
「もちろん」
ガイは笑顔でミカエルの質問に答えた。その笑顔からはなんの考えも読み取れない。
彼の笑顔から考えを読もうとしたのかミカエルは顔をジッと見つめたが考えが読めないのかすぐにやめた。
ガイは笑顔から元の顔に戻し、みんなを見て口を開いた。
「さて、参加は決まったし色々と準備しないとね。今日は何も仕事が無いから自由に行動してもいいよ」
そう言って彼は部屋へと戻っていった。
ガイが居なくなるとネイアが食器をまとめ、台所に持って行き居なくなった。
俺は結局、神闘祭がなんなのか全くわからなかった。
「ユーキ」
「え、なに?」
なんなんだろう…と考えているときミカエルから名前を呼ばれ急いで返事をする。
「後で門まで来てください。詳しくはそこで話します」
そう言うとミカエルは外へと出て行った。
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