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「ほうほう…こんなとこに居やがったか。ええ!?」
「ガブちゃん、ミカちゃん、どしてコイツが居んのかな?」
「流石に……あのぅ……えっと……」
もじもじしながらミカエルという天使は答える。
「神様が身勝手に殺しちゃうからでしょ!」
一方ガブリエルという天使はハッキリと言った。
ん?
神様……?
「ちょっと待て。まさかお前が…」
「そう。儂こそが全知全能、完全無欠の創造神! 絶対遵守の力を持った神だぁぁぁぁぁぁあ!」
うわ無いわ~。信者が必死こいて崇めている神がこんなに屑とか信者テラ可哀想。
「創造神以外は全部ウソだよ~」
「五月蠅いわ!」
コイツが創造神だと…? 世界も安っぽいものに見えちまう。なんてこったい。
「五月蠅いのは神様だもん! ガブリエルは五月蝿くないもん! ねっ? ミカエル」
「そうですね。神様はダメ神ですからね」
どうやらガブリエルという天使はよほどの毒舌なようだ。一方ミカエルは控えめの毒舌らしい。
「君たち?……はぁ…もういいよ。ところでなんでこのリア充が居るの?」
リア充…? 俺が…?
「なに勘違いしてんだよ? そんなわけねーだろ」
「なん…だと……!?」
「また神様の早とちりか~」
「本当に救いがないですね。神なのに」
二人は汚物を見るような冷ややかな目で神を見ていた。
「な、な、な、ならどうして女の子とイチャイチャと……」
「友達と一緒に弁当食ってただけだ。それなのになんで殺されなきゃならんわけ?」
「う、うう…」
たじろぎながら神(今度からクソ神と呼びたい)はだんだん俺から離れていった。
「だって神様って気持ち悪いし早とちりだし友達も彼女も居ないもん」
「私たちはただ仕える者ですから、そんなプライベートまで会いたいとは…」
なる程。ぼっちか。おめでとう。
「し、仕方ないじゃないか! 神なんだから!」
「「「うっせーよ粕!」」」
まさかの三人の言葉が重なった。天使がこんな汚い言葉を使っていいのか?
「ゴメンなさい…でした………」
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