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「だけど…俺って死んだままなのか?」
地に頭をつけて土下座しているクソ神に見向きもせず二人の天使に言う。
「そうだね。だって肉体はもう消滅しちゃってるし…」
な、なんだってぇ!?
「魂ならあります。ですが肉体は無いので…あなたが居た世界には帰れないかと…」
「神様がなんか最後に肉体まで燃やしちゃったしね~」
一方クソ神は渇いた唇でこひゅー、こひゅー、と鳴らしていた。いつの間にか奴の胸ぐらを掴み上げていた。
「どういうことか、教えてもらおうか?」
「えーと、あの…その………」
「神様はね、嫉妬していたんだよ?」
な…ん……だと……?
「お~ま~え~は~?」
「いや、えっと、あ、そうじゃ!」
何かを思いついたように手をついた。
「実は、この間新しい世界を見つけたんじゃ! そこに住ましてあげる! これでいいじゃろ!?」
「それって俺にくれんの?」
「いや。居住させるだけだけど?」
粕だな。もう殺したい。神を殺したい。
「それだけ? 他にないの?」
「あー…基本的な知識ぐらいなら……」
「チートは…?」
「ダメ。バランスが崩れるから」
はぁ……。役立たずな奴だ。だがそれもまた良いかもな。
「………ま、いっか。じゃ早速くれよ。もう行きたいから」
「そうか…。ではゆくぞい!」
そう言ってクソ神は両手を挙げ俺に向かって振り下ろした。
そこから光が放たれ―――――
――――俺の頭に当たって砕けた。
頭の中で色んな知識が加速する。剣の使い方、食材の知識がいっぱい……
あれ…? この二つだけ……? 他には? もっと重要なこととか……ウップ……吐き気が……。
いきなり吐き気に襲われたが、なんとかして我慢した。
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