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「ユリコは?順調なの、彼氏と」 とってつけたような口調に少し苛立ち、まあ、と素っ気なく返事をする。 「すごいよな~。中二の時からだから、もう何年?」 「覚えてない」 ベッドに仰向けに寝っ転がるトキオは、楽しそうに笑った。 「お前、嫌いだもんね。クリスマスとか記念日とか」 あたしは、記念日ってものが嫌いだ。 こうしなくちゃいけない、って恋人同士の拘束みたいな気がして、そういうのが煩わしい。 だって全部同じじゃん。 1/365じゃん。
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