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「なんてこと。幾年の月日の後とはいえ、物割る剣で、死の女神である私を切るなんて」
「うむ。だが、状況はさらに複雑だ。ロキはヘル、即ち君の人格を、この館に閉じ込めた」
さきほどから、外界と館を繋ぐ鏡が、一切反応を見せないという。
「さらに、元カノという機械も使用している」
「どうして、あの機械も使っていると分かったの?」
「200年前よりコソコソと、君を監視していたのだ。我々、心の住人によってそれも途中で阻止した」
ロキほどの神には、いい女と億万長者と管理人の人格を統合した、女帝でいくしかなかった。
「が、あろうことかロキは未完成な元カノを実行した」
「そう……じゃあこの館、むしろ貴方も元カノによって出来た擬似の館と探偵なのね」
「うむ、未完成のな。ロキの力か、ミッドガルドの科学力か、あの機械はこの館……即ちリボルバーマンションですら再現した」
「解除して、切られた私を助ける方法はないの?」
「うむ。それを考えていたのだが、ロキの力によって表に出ることが出来ない」
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