第一章:1/1(日)

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「まあそう焦らずに。では、こちらへどうぞ」 教授が手招きし、皆裏口から博物館の中へと入っていく。 博物館内は本当に圧巻の一言だ。本物を用いているであろう車両達。静寂の中で彼らは凛と整列していた。 「こちらへ」 教授があるスペースの前に立った。 「これが、みなさんにプレイして頂くゲームの、ファーストステージです」 暗闇の中、その機械は青白い光を発している。 「鉄道シミュレータ……?」 誰かが言った。 そう、目の前にあるのは鉄道シミュレータだ。 確かにれっきとしたゲームではあるが……。 「な、なんだよ。こんなもんかよ!世界一難しいんじゃないのか!?」 誰かが喚いている。 「ええ、そうです。もっとも、確実にそうと言い切れるわけではないのですが」 言い切れない?なるほど。 別に世界一という確証はないのだろう。 「へっ……こんなのチョロイんだよ。僕にやらせろ」 「結構ですが……では、どうぞ」 男はシミュレータに乗り込む。横からは見えないが、後方からなら辛うじて画面が見える。俺はその位置まで移動した。
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