第一章:1/1(日)

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至って普通のシミュレーションだ。発進から始まり、信号の判断やレールの切り替えがある。 しかし、普通のゲームなのはそこまでだった。 「なん……だ、よ……これ」 電車の運転席の眺めを再現している画面。 レールの先には分かれ道があり、一文が表示されていた。 『選んで下さい』と。 ただ選べば良いというものでもないのだろう。道の先には、それぞれ二種類の人がいた。 片方は作業員風の服装。見た目通り鉄道に関する作業をしているようだ。 迫り来る電車には気付いてないようだ(ゲームだからかも知れないが)。 そしてもう片方。中年とおぼしき、肥満体型。服装―――スーツから、恐らくサラリーマンだろう。 寝転ぶように電車の行く手にいる。酔っ払いでも想定しているのだろうか。
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