第一章:1/1(日)

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このままではどちらに行っても確実に轢いてしまうことになるだろう。 ブレーキを切るという手もあるのかも知れないが、この速度では無理だろう。 「はっ……こんなの決まってる!クソデブ野郎なんぞ死んじまえ!」 その男は選んだ。 そして、轢いた。 見ているだけの俺や、他の参加者に聞こえる、かなり大きな衝突音が響く。 「はい、お疲れ様でした」 教授が言った。 その言葉と同時に、一人の男がプレイヤーに近寄った。 「亀田守男。業務上過失致死の現行犯で逮捕する」 「は?」 プレイヤーの男―――亀田―――はかなり驚いていた。 「君は今、人を殺しま」 「待てよ!これはゲームだろう!?現実とは関係ないだろ!ゲームで人を殺すのが犯罪なのかよ!?ふざけんな!」 教授の言葉を遮り、亀田が叫ぶ。
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