第一章:1/1(日)

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世界一難しい、の意味が段々分かってきた気がする。 このゲームに恐らくリトライはない。故に、一度失敗すれば二度と挑戦できない。一人に一回のみ赦されたプレイ権―――それがこのゲームの難易度を上げる。 「ふざけっ……やめろ!離せ!」 抵抗虚しく、亀田は連行された。 「では次。やりたい方いらっしゃいますか?」 当然といえば当然だが、誰一人名乗り出ない。 「おい!なんだこれは!ふざけんな!俺は帰るぞ!」 一人が声を上げた。すると、呼応するように、 「そうだ!ふざけんなよ!命を何だと思ってんだ!」 何人かが騒ぎはじめたのだ。 「では皆さん、ゲームオーバーですね」 教授は、少し笑っていた。
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