0人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は寝ている遥香の背後に手をまわし、優しく抱き寄せる。
「うぅん」
遥香は寝ぼけたような声を出して僕を離そうとした。そんな抵抗を無視するかのように強く抱き寄せた。
次第に遥香の抵抗はなくなっていった。
そのときの僕は、人目を気にすることを忘れていた。ただ、欲に身体を支配されていた。
強く抱きしめたせいか、遥香は目を覚ました。顔をあげた遥香は僕に気づいた。
「何してるの?」
抱きしめられたまま、尋ねた。
「俺の女になれ」
突如僕は訳のわからないことを言い放つ。そのときに欲の恐ろしさを改めて感じた。
「うぅん。いいよ」
寝ぼけた声で遥香はそう答えた。あまりの警戒心の無さに、自分の行動以上に驚いた。
遥香は、僕の片手を自分の胸の上に当てさせた。
最初のコメントを投稿しよう!