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……………明るい。
部屋は電気の明かりで満たされ、閉まっていたカーテンは開かれていた。
いつも通りの風景に菅原は安堵した。
良かった。夢だったのか。
だが、なぜだろう。心臓はまだ暴れている。
本当に夢だったのだろうか。肩には、さっき誰かに掴まれた感触が残っている。
菅原はまだ固まっていた。見えない何かに見つからないように、息を潜め、物音を立てないように辺りを警戒していた。
俺、何してんだろう。
こんなことして。馬鹿みたいじゃん。
大きく深呼吸をして、思いきって後ろをふり向いた。
………………何もない。
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