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「遅いね。」
五十嵐が言った。確かにそうだ。秋庭がトイレに行ってからおよそ30分ほど経っている。
「あたし見てくる。」
園部千秋(そのべちあき)が言った。
先ほど、トイレに行こうとした秋庭についていこうとしたのは彼女であり、秋庭の親友でもある。
体は小さくおかっぱ、目は大きく、よく笑う、まるで人形のような子だ。
「でも千秋、一人で行くのは大変でしょ。あたしも行くよ。」
五十嵐の言葉に皆が頷く。
「そうだよ千秋、愛莉についてってもらいなよ。」
「うん、じゃあそうする。愛莉ちゃん、ごめん。来てくれない?」
「もち!じゃあ行こう!」
「うん!!」
千秋は五十嵐を見て、ニッコリと笑った。
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