雅の失恋

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寄り道先を決め、学校を出る途中に聞き慣れた声が聞こえ振り向くと、そこには誰かと楽しそうに話す幸一の姿があった。 「こうい…」 「やぁーだ、桜庭チョー受けるんですけどぉ~!」 「だろ?それでさ…あ」 幸一がこちらに気付いて目が合う。 「幸一…」 「ちょっと~桜庭ぁー?聞いてんのぉー?」 「……あ、あぁ。…そんで?」 ……!! 「だからぁ~、あたしの携帯を勝手に見てたわけね、そんで…」 ………目を逸らされた。 ショックだったのはそれだけじゃない。 その後も、近くにいると知りながら、女の子達と仲良く話していて…… 挙げ句の果てにはハイタッチまでする始末。 それを見た瞬間居たたまれなくなり、雅はその場から逃げ出した。
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