第4ステージ突入?

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不審者集団の男──治安維持隊(警察のようなもの)の俊にこの街を治める安西氏に会わせるような権力は無いので、 名目上捕えられたという事にして街の中心に建てられた戦国時代の城のミニチュア版みたいな屋敷へとオレ達は向かった。 オレとリーシャにフルボッコにされ道端に転がる粗大ゴミとなった治安維持隊の奴らはそのまま放置。 足が付いてるゴミな訳だし、オレ達がわざわざ片付けてやる必要もないしな。 「…………絶賛お休み中?」 「ああ、もう清々しいくらいに腐った夢の内容を寝言で暴露しながら眠ってるぞ。 …………茜は唯一オレの周囲でまともと思える精神を持った奴なんだから、リーシャみたいにならないように。 これ以上個性の強い奴が出て来たら貴重なまともキャラのオレまでもがカオスに侵される。」 「…………多分トッキーが一番まともじゃない。」 「うるせ。」 名目上捕えられたとは言っても別に縄で縛られているとかではなく、リーシャを背負い茜を連れて俊について行ってるだけ。 暴れたり逃げ出したりする危険性が無ければ護送なんて一人で十分なのさ。 …………いや、さっき暴れけどこれとそれは全く別の話だから大丈夫。 屋敷に近付くに連れて左右に見える家屋の造りは若干だが良くなって来ていて、屋敷の一番近くにある家なんかは庭なんかもあり広々としている。 まあそれは置いておいて、俊に連れられたオレ達は敷き詰められた石畳の上を歩きながら、 侘び寂を表した枯淡・閑寂のある和風の庭園を通り裁判などを行うと言う外に面した一室へ。 オレ達はその部屋の外で待たされ、俊は捕えた事を報告するため別の入口から屋敷の中へ入って行った。 それから暫く時間が過ぎ、リーシャの夢の中で色んな事をされてる夢の中のミシェルと再開した時に何をされるか分からない現実のミシェルに合掌していると、 障子が開き屋敷の中から出て来たのはよく時代劇なんかで見る大名の服を簡易な物としたのを着た見た目50半ばの男性。 その男性の目の下にある巨大な隈が顔全体から生気を奪い全体的に土気色にしている。 「こんにちは、世のため人のために料金に応じて働きの度合いを変える正義の味方(嘘)の陰陽師(偽)の時也です。 今なら《絶対安心コース》がお得となっていますが如何でしょうか!? オススメですよ…………特にお嬢さんがいる方にはね。」  
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