第4ステージ突入?

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今日も宴だ、女の肉は柔らかくて上手い、ホッカホカの内臓を頬張るのが至福だ、やはり首の肉だろう…………等と会話をする狒々達の中から、 一際大きく毛が白い狒々がオレ達を品定めするように覗き込む。 猿から愛嬌を抜き人間臭さと食人鬼にも似た狂気を足したような化け物にそんな事をされては堪らず、 オレの周りにいた娘数人は歯をガチガチ鳴らしながらその狒々から遠ざかるように。 されど逃げ場はないためその場に止まり身を寄せ合い泣く事しかできない。 『ホホウ、やはりこの肉付きが良さそうな娘を前菜としよう。 ホラ、早う来て皆に等しく分けてやれ。』 白狒々が周りを取り囲んでいた狒々の一匹にそう指示を出すと、顔は諸猿だけど下品じみている事が一目で分かる顔で。 身を寄せ合い泣いている娘の一人を軽々とつまみ上げ、首の骨を折るために頭に手を添えるが、 『そんな簡単に殺したら甘美な悲鳴が聞けないから腕と足を一本ずつもぎ取るんだ。 そして最後に生きたままハラワタを喰ろうてやれ。 嗚呼、人間とは散るその瞬間が一番美しいのだから精々極上の阿鼻叫喚を奏でてくれ。』 最早変態と表現する他無い白狒々の命令を楽しそうだと受け入れた狒々は、女の子の右手を掴んで上に持ち上げたまま、 左手を掴んで引き千切───── 「ひとーつ、世に蔓延る悪を完膚なきまでに叩き潰して報酬をもらうため。 ふたーつ、野郎はどうでも良いけど女性に手を出す世界の底辺共を抹殺するため。 みぃーつ、昨日から女装をさせられた鬱憤やら日々のストレスを発散させて溜めないようにするため。」 ボトリと、女の子の一人を掴んでいた狒々の両腕が自然な流れで床に落ちるが掴まれていた女の子は華麗にキャッチ。 まるでイケメン主人公のようと自分で思ってしまった事は割愛。 「殲滅&虐殺の天使時也さんの登場でスクラップの時間じゃいクソヤロー共ォォォォォォォォ!!!! テメェら全員バラバラにして不格好なパズルにしてやんよ!!!!」 デストロイヤー!!! もうこの際イケメンクールキャラのポジションなんて知らん!!! どうせ知人は誰もいないんだし、オレだってハッチャケでも問題無いだろ。 『…………男の声だと? いや、しかし姿格好は女であるはずなのに…………』 「何を訳の分かんねぇ事ゴチャゴチャと吐かしてんだテメェは? 今はどう見ても男…………」  
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