第4ステージ突入?

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「…………今日のオレは最高に機嫌が悪いんだ。 苦しまずに一撃で殺してやったんだから感謝して欲しいくらいだね。」 戦闘開始から僅か1分足らず。 我ながら感心する速さと集中力で無駄なく周りにいた全ての狒々を始末したオレは、真ん中で呆然と立っていた白狒々に刀先を向け、 「だけどお前は街の娘を何人も食い殺しオレに女装させる事となった一連の責任者として、 念入りに下ごしらえ(斬り刻む)した後じっくりと料理(八つ当たり)してやるから覚悟するように。 ちなみにお前に拒否権はありませーん。」 何が何やら、自分達が助けられた事すら理解しているのか分からないさらわれて来た女の子達には退室してもらい、 廃墟と化した寺にいるのは罠にかかって動けない憐れな子猿とセクシー浴衣の美少女剣士(笑)にして殲滅&虐殺天使の時也さん。 壊れた天井から差し込む青白い月(ルナ)はまるでオレの狂気〔ルナティック〕を彩っているようで、 何とも言えない美しさを何ちゃらかんちゃら。 「つーかアンタら覗いてる余裕があるんならさっさと逃げた方が良いと思うぜ? むしろオレとしては正体(醜態)を曝さずにすむから夜道に気をつけて早く帰りな。」 しかし何の嫌がらせか女の子達はその場から動こうとはせず、白狒々と対峙するオレを見詰めるばかり。 …………そーかそーか、そんなに男の娘は珍しいか。 ふ ざ け る な とっと帰れや。 『…………式神を使わずしてここまでの事ができる陰陽師がいるとは思わなんだ。 いや、確か身体の内部に式神を召喚し身体能力を飛躍させるタイプがいるとも聞いた事がある…………だが女、珍しいタイプだからといって図に乗るなよ。 我が子らを殺した恨みその身に刻んでやる。』 「因果応報…………お前らは所詮その程度で散る因果って訳よ。 それとオレは純度100%の男じゃカス。」 まだオレを女と勘違いする白狒々に事実を教えてやり、オレは先ず白狒々の足を潰すために前へ。 白狒々とは言っても要はただの老いぼれ。 普通の狒々にすらも反応速度は劣り、呆気なく白狒々の体に刀が触れ────消えた。 「─────ッ!!?」 間一髪。 回避できたのは、単に白狒々の身体能力が低かったから。 一応感応力はアラームを鳴らしてたみたいだけど、何故か妖怪は気配とか感応力等の第六感に分類される物が効きにくいようだ。  
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