鬼夜叉

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「(……どっから連れて来たのかって疑問は一応置いておいて、誰なんだよコイツは!? 神具とか言う装備を持ってなけりゃ触れる事もできない妖怪を普通に斬りやがったぞ!? 画面に出た内容見る限り結構貴重な物だと思ったけど、実は神具ってのは普通に流通してたりするのか? つか怪しさ満天!!)」 「(……いや~、そんな事を私に言われましても困りますねー。 このままじゃロイド君が敵を引き立てるためだけに存在する脇役以下のモブキャラ的な感じでやられちゃうよー、 とか言ってたら某がその任を承ったって来てくれたんだよ。 この際怪しさ満天なのは気にしない!!)」 …………つまりコイツに助けられたオレは、敵を引き立てるためだけに存在する脇役以下のモブキャラ認定じゃねぇか。 冗談じゃねぇよせめて脇役くらい寄越せや。 いや、あながち間違ってないんじゃない? 等と篭のような物を被り沈黙を守っているそいつの前で唯と小声で話し合っていると、 いくつか単語が聞こえたのか怪しさの象徴である篭のような被り物と黒い布を脱いだ。 「某(それがし)性は柳生、名は晴明と申す者。 貴女の助けを求める声を聞き馳せ参じたのだが、大事は無いか?」 うわっ、口調超硬ぇ。 絶対融通とか利かないよコイツ。 「ああ。一発良いの喰らっちまったけど特に問題はねぇな。 力もスピードも大した事無かったし。 …………つか唯、体は無事でもHPが大変な事になってるからさっさと回復してくれ。」 「だが断る!!」 「断るな。」 一体誰に似たんだ、時也ですね分かります。 そんな事を考えながら呆れていると、オレの話した言葉の中の何かに疑問を持ったらしい……柳生晴明? 一々性と名を分ける必要は無いと思うのだが、 唇に人差し指を当て疑問を投げかけてきた。 「下位の丙とは言え、天狗族の一撃を喰らい問題無いとする御身は風魔か妖魔一族の末裔であられるか?」 「すんません、色々と意味不なんで解説をお願いします。」 「今しがた某が斬った天狗に瀕死近い傷を負わせたのは貴公と見受けられるのだが? 陰陽師であるのならば風魔と妖魔一族の事は良く知っているだろうに。 …………もしや、明王の力を承りし者か?」 「…………唯、今のをオレでも分かるように翻訳を頼む。」 「つまりは一般ピーポーから脱線した者か否かって言う事なんじゃない?」  
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