誕生日

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時々、ママはあすかの存在を忘れているようなかおをする。 ママはあすかと向き合う時でも、いつもどこか他の場所を見ていた。 あすかの目をちゃんと見てはくれなかった。 心いっぱいの不安を直人に気づかれないように、 あすかはそっと目をふせていった。 あ「去年だってその前の年だって ちゃんとあすかの誕生日をしてくれたもの。」 あすかは、さりげなさをよそおって、グラスにミネラルウォーターをそそぐ。
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