『強制部活』

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「あれ?おっかしいなー。ここはメイド喫茶だったっけ?」 一瞬、本気で疑う。そうでも無きゃ、女の人がこんなところでメイド服を着ているわけがないからだ。 彼女は少し茶色っぽい髪をボブカットにしていて、顔つきは幼いく、身長は150㎝半ばくらい。 「むー。ここは新聞部だよ?メイド喫茶じゃないよ」 じゃあ、あなたがなぜメイド服を着用しているのか小一時間問いたい。 「あ、これ?これは今日新入部員が来るから」 なるほど。最近の高校では新入部員を歓迎するために、可愛い女の子がメイド服を着て出迎えるのか。いい勉強になる。 そんなわけあるかい。 「えっと……ここって新聞部であってますよね?」 「そーだよ?他の部に見える?」 他の部に見えるから聞いてるんですよコンチクショウ。 なんだこの人。いわゆる天然ってやつか? 「あっ、紹介が遅れたねー。私与野美咲(ヨノミサキ)、二年生。一応この部の部長です!」 与野美咲という名前の女の子は、胸を張って部長と吐いた。 どうやら本当らしい(というか他の部員が見つからない)。 「わかりましたよ。で、他の部員はどこですか?挨拶とかしたいんですが」 「居ないよ?私と有くんだけ」
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