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「とりあえず座りましょう。この状態で誰かに見られたら誤解されます」
「なんで?」
「なんでじゃないですっ!!この状態からして誤解は必然でしょ!?」
駄目だこの人。
天然どころか人としての常識が抜けている気がする。
「まぁまぁ。そんなに怒らないで」
「怒ってませんよ!ただ、この状態じゃ」
ガラリ(部室の扉が横に動く音)
「あの……ってええっ!?なにこの状況!?」
言わんこっちゃない。
「ちょ著貯勘違いしないでくれ!この人が勝手に」
「酷い!ずっと離さないってくれたのに!」
「ちょっとなに言っちゃってんのぉぉーー!?誤解だ!!俺は悪くない!」
不味い。このままじゃ俺の高校人生が終わる可能性がある。
ここは落ち着いて対処せねば。
「あ、あらばばらば」
顔を赤くしテンパっている赤い髪にショートカットの女の子。そこまで慌てなくてもいいと思う。
「あの、落ち着いて聞いてくれるか。これは誤解なんだ。だから決してこの人とは「人には言えない関係」というわけだナイスタイミングでセリフ重ねんなちくしょぉぉぉ!!」
「しっ失礼ひました!」
バタン(部室の扉が閉じられる音)
あ、これは終わったかも。
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