笑顔6

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その不安は、どよめきへと変わる。 「社長、どういうつもりですか? 我が路線は毎年膨れ上がる借金を抱え、維持だって厳しいのに新車なんて……」 どこからともなく、批判が吹き上がる。 「私達だって、生活が懸かっているんです。 そんな無謀とも言うべき経営方針で、この鉄道をいとも簡単に潰すんですか?」 蒲田も声を荒らげた。 しかし鮫洲は、興奮する社員に目もくれず、立ち去ってしまった──。 ──そんなことがあったから、蒲田は……いや、鮫洲を除く周防電鉄の社員全員が、経営努力次第でどうにでもなると思っているのである。
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