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「私は……この鉄道を潰したくない……。
それは、お前も同じだろう?」
「当然ですとも。」
専務は強く頷く。
見渡すと、蒲田、川崎を始め社員全員が強く同意していた。
「私は、些か経営方針を誤っていたようだな……」
「やっとお気付きになられましたか、社長。」
「車両故障、路線分断が何だ。
今一度、周防電鉄を再建しようじゃないか。
お前も、協力してくれるな?」
「はい、私に出来ることなら何でも。」
「……2時間後、社員会議を行う。
社員は全員資料を持って集まるように。
今日は帰れないけどいいな?」
「承知しました。」
「もちろんです。」
周防電鉄の歯車が再び動き出した。
夜はまだ長い。
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