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綾ちゃんとは綾月のことだろう
綾月と俺の会話が面白かっただと……
きっと面白いの意味を間違っているんだな。
「ところで日本に住んで何年がたつんですか?」
「えっ、あ、三年がたちました、です。」
突然の質問にびっくりしながら言った。
そうだ。まだ日本に来てから三年しかたってないんだ。
間違えるのも無理はないか。
それからは沈黙が流れた。
そして学校のチャイムが鳴った。
綾月は本をぱたりと閉めた。
それが改善部の終わりの合図だとすぐにわかった。
そして綾月は本を鞄の中にしまうとすぐに部室から出ていった。
俺の方を一度も見ずに出ていった。
佐々木も部室のから出ようとしたが俺に気づき立ち止まった、ドアの前で俺の方を向いて軽く頭を下げ帰っていった。
そして残された俺は今日のことを振り返ってみた。
「今日はいつもの10倍は疲れた。」
と誰もいない部室でボソッとつぶやいた。
女子との会話ってもっと心が踊るものかと思ってたぜ。
こんなに酷く傷つくなんて考えもしなかった。
これならいつも一緒に話してるエアー友達の方がマシだぜ、
文句とか言ってこないし顔や体だって自分の想像でつくっていいし。
べ、べつに美少女で巨乳でセクシーなエアー友達なんて想像してないから勘違いしないでね。
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