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直也がテンション高めで俺にちょっかいをかけて来たため、俺がウザがって思いっきり頭を叩くと、クラスメイト達の笑い声が上がった。 机に倒れ込む直也の上に乗って「ギブ、ギブ!」と言われるが無視していると、ますます笑い声が大きくなった。 すると、隣の席の女の子から声をかけられる。 「隼人、楽しんでるでしょ!目がイキイキしてるよ!」 「マジで?」 「マジで!」 彼女、佐原 棗(さはら なつめ)は、茶髪ショートカットがよく似合う小さな顔いっぱいに笑顔を見せてそう言った。 棗とは席が隣になってからよく喋るようになり、最近は2人で映画を見に行ったり、遊園地へ行ったりする。 今日も放課後に2人で遊び、その後焼き肉を食べに行く予定だ。 最近気付いたが、どうやら俺は棗のことが……好きみたいだ。 一緒に居て落ち着くし、めちゃめちゃ楽しい。 それから、最近はそれに加えてドキドキする。棗の笑顔が愛しいと感じる。この笑顔を守りたいと思う。 これは恋だ。 「隼人!なんで俺の上でぼーっとしてんの?おーい!」 「え?おぉ、忘れてた」 「忘れてた!?」 そんな俺たちの会話を、棗は楽しそうに眺めていた。
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