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「イテェ……ん?お前誰か探してんの?あ、玲香ちゃんか!……あれ?そういや玲香ちゃん今日も来てねぇの?」 「……みたいだな」 「ははーん。だから隼人はそんなに元気ないんだな?玲香ちゃん不足ですかー?」 ニヤニヤしながら俺の肩を小突いてくるウザ也(や)……じゃなくて直也。 「…別れたんだよ、3日前に。それから学校来なくなったんだ、アイツ」 すると直也の顔がみるみる内に驚愕へと変わっていく。 そして教室中に直也の大声が響き渡った。 「ハァァァァァァ!?なんでなんで!?なんであんな美女と別れちゃったの!?お前マジで損しかしてないと思うぞ!今すぐ土下座してより戻すべきだって!!な!な!?こんのバカヤトォォォォ!!」 「……バカヤト?」 「え!なになにー?隼人くん別れたの?」 「マジで!?なんで?」 俺と玲香が別れたという事が一気に広まってしまった。 興味本位で玲香の傷口を広げられないように、玲香が自分でみんなに話すまでは内緒にしてるつもりだったのに…。 ウザ也め…。 「あー…まあ、また今度話すよ」 「えー、気になるー!今教えてよ隼人ー」 「飽きたんでしょ?次は私にしちゃう?」 「やめなよー。隼人はそんな人じゃないでしょ!」 シクシクと哀しむ直也と嬉しそうに目を輝かせる女子、そして心配そうに俺の様子を伺う女子、興味津々の男子。 「つーか何で隼人ばっかモテるんだ?黒髪だし髪もセットしてないし勝負パンツじゃないのにモテるとかズルい……」 一人の男子が口を尖らせてそう言った。 ……勝負パンツ? すると女子たちが「隼人は雰囲気イケメンなんじゃなくて元々イケメンなんですー!あんたらと一緒にするなー!」と何故か胸を張ってそう言った。 その間も直也はメソメソと悲しんでいる。 よっぽど玲香がお気に入りだったらしい。
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