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ずっと「もったいねぇ…マジでもったいねぇ…」とブツブツ呟いている直也の頬をペシペシ叩いて目を覚まさせる。 「玲香ファンの直也には悪いけど、 よりは戻さない。もう決めたんだ」 ハッキリそう言うと直也は肩を落としてため息を吐いた。 「…また理由聞かせてくれよ。なんかあったんだろ?…ま、お前なら玲香ちゃん並の美少女ぐらいすぐに寄ってくるだろ。性格まで良いのは玲香ちゃんぐらいだろうけどな…ぐすん」 「はあ……お前しっかりしろよ。なんでお前の方が落ち込んでんだよ」 「わからん…ぐすん」 「……」 直也の頭をポンポンと軽く叩いて慰めていると、一瞬教室内の音がピタリと止んだ。 全くの無音になり、一瞬別世界に飛んでしまったかのような錯覚に陥る。 …な、なんだ?今の。 だが、すぐにざわめきが起こる。 しかしさっきまでの楽しい雰囲気ではなく、どちらかと言うと嫌な雰囲気のざわめきだった。 何があった? 状況を把握出来ない隼人は直也の頭から手を離して辺りを見渡した。 すると、ふとある事に気付く。 みんなの視線が一点に集中している――。
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