上司からの指令

10/21
前へ
/110ページ
次へ
レイトは寝転んだ状態から全身を上手く使い体を跳ねさせ起き上がる 「ダウトォオォォオ!」 不意に何を思ったか大きな声でレイトは空に向け叫ぶ 鳥達も驚いて木から飛び立っていく 「な、なんだよダウトって……。」 アカバネは若干引いていた、それもそうだろう急に立ち上がったかと思ったら誰もいない空に大声で叫ぶ ふつうに考えたらそんな事は出来ない 「今の言葉は嘘だな、顔見ればわかる」 レイトは自信満々に空に向けて言う 「いいからこっち向いて話せよ変人」 「ならもう一度言わせてもらう今の言葉は嘘だな、顔を見ればわかる」 今度はアカバネに指を突き付けアカバネの顔をしっかり見つめている アカバネから見えるレイトの表情はふざけているようにも見えるが何か別なマイナスな感情が現れているようにも見えた 何故だか僕はこいつに、レイトに心を読む……。というよりは同調というのかは解らないけどこいつは僕の全てを知っているような感じがした レイトが言ったように僕は嘘をついている、だけど真実に近い嘘だから僕の中の感情みたいな物は通常と同じではないが似たような物なはず 少なくとも嘘だとわかるほどの動揺?感情は起きないし生まれない それなのにこいつは僕の嘘を一瞬で見破った まぁただの偶然なのかもしれないけど ミヤビ=レイト、わからなくてつかめない奴だな
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

104人が本棚に入れています
本棚に追加