復讐の魔法

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荒れた大地 暴れ狂う魔物の群れ 空気を伝い耳には魔物達が発する轟音が酷く響く 「元は綺麗な森だったのにな」 男が高台で魔物を見下しながら呟く 「あいつらは低族だからねっ 全部壊したくて仕方がないのよ」 見ると高台には9人ほど人が立っていた。 しかし全員フードを深く被り顔が見れない よく見るとローブのいろがそれぞれ赤、青、黄と違う 「おしゃべりは終わりよ全帝。 剣帝試験を始めるわ、これからあの魔物達を半分以上倒して来てください」 女はフードを外し顔が露になる 栗色の長い髪は肩辺りまで伸びていて顔立ちも整っていて真がぶれることがないと思わせるほど迷いのない表情だ 風格のある美女というところだろう……。 「もし私の判断で続行不可能だと判断した際は参戦します」 そう女は続けて言った。 その発言の的である銀のローブを着た男……というよりは大人というより子供の背丈しかない人物が立ち上がり 高台から一気に地面を蹴り魔物の群れへと近づく 「あんくらい全員倒せて当たり前じゃねぇの?帝の試験も簡単になっちまったな」 赤いローブの男がわざと女に聞こえる声量で話す。 女は微笑むがなにも喋らずにジッと銀のローブを目で追う
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