始まりてふてふ

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お祖父様の箸は私の前を通り過ぎ、その隣の兄様の膳へ。 狙うは鮭の塩焼き。 兄様はまだ来ていないため、 鮭を守る人は居ません。 兄様どこ行ったんでしょうか? 鮭さん捕られちゃうのに。 スパーンッ そこへ兄様が参りました。 『素晴らしい襖の開けようですね!兄様、鮭さん捕られちゃいますよ。』 「捕られちゃいますよ、じゃないだろ!もう捕られてるよ!」 あれ、ほんとだ。 いつのまに…。 鮭さんは海へ 帰ったのでしょうか? 「そうじゃ、あさぎ。 鮭は海へ帰ったのじゃ。」 そうお祖父様がもぐもぐと口を動かしながら言いました。
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