45人が本棚に入れています
本棚に追加
お祖父様の箸は私の前を通り過ぎ、その隣の兄様の膳へ。
狙うは鮭の塩焼き。
兄様はまだ来ていないため、
鮭を守る人は居ません。
兄様どこ行ったんでしょうか?
鮭さん捕られちゃうのに。
スパーンッ
そこへ兄様が参りました。
『素晴らしい襖の開けようですね!兄様、鮭さん捕られちゃいますよ。』
「捕られちゃいますよ、じゃないだろ!もう捕られてるよ!」
あれ、ほんとだ。
いつのまに…。
鮭さんは海へ
帰ったのでしょうか?
「そうじゃ、あさぎ。
鮭は海へ帰ったのじゃ。」
そうお祖父様がもぐもぐと口を動かしながら言いました。
最初のコメントを投稿しよう!