始まりてふてふ

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ある町の道場にドタドタと 廊下を歩く音が響く。 走っている者は年頃の少女。 耳の上で茶色い髪を束ね 赤いリボンで結っており、 髪は肩につくくらいの長さ。 目はくっきり二重で、 睫毛は長い。 美人、という類いに入る 容姿であろう。 そんな少女が朝から 歩き回っている、 行き先はただひとつ。 毎朝訪れる、 祖父の部屋だ。 目的は、“起こすため”。
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