【第3話 : Discord】

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(;^ω^)「ワガママだお……」 ('A`)「そうは言っても、仕方ない。 ショボン大将は多少歩み寄る姿勢を見せているが、ジョルジュ大将は全く譲らない。 そうなるとショボン大将も、ジョルジュ大将に合わせなくなる。 やがて深まった亀裂は、埋まりようがないほどになってしまったんだ。 そして同時に、ショボン大将に従う者とジョルジュ大将に従う者の間でも、対立が起きた。 これがつまり、新参と古参の争いってわけさ」 ドクオが野菜のスープを口に運ぶ。 音を立てて唇を通過し、喉が鳴った。 ('A`)「だから二人は同じ戦場に立つことがない。 ラウンジ方面はジョルジュ大将、オオカミ方面はショボン大将、と分担されているんだ。 もちろん、お互いヴィップ国のために戦っているわけだから、連携は取るが、それ以上はない」 (;^ω^)「……でも、そんなことしてたら……ヴィップは……」 ('A`)「あぁ、確実に弱っていく。領土を削られ、ラウンジとオオカミの勢力が増す。 二年前、オオカミとの戦に敗れたのも、そのせいさ。 お前も覚えてるだろ?」 二年前、長年ヴィップの重要拠点としていたエヴァ城がオオカミに奪われた。 ヴィップは後退を余儀なくされ、シャナ城で踏みとどまり、交戦はしていないが現在も睨み合いは続いている。 当然ショボン大将に批判が集まり、一時は少将にまで降格されたが、すぐに大将に戻っている。 (;^ω^)「確かに、あの戦いのとき、ジョルジュ大将がオオカミ方面に赴いていたら、とは思ったお……。 まさか、それすらしないほど仲が悪いなんて……全然知らなかったお……」
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