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ショボンが言葉を切った。
足の動きも、止まっている。
数歩先にある、曲がり角。
夜闇で漆黒に染まった廊下が、月光で輝いている。
具足の、反射によって。
( ゚∀゚)「どうした、ショボン」
ジョルジュが、酒の匂いを漂わせ、少し赤みを帯びた顔で、現れた。
ただ、まったく酔っていない。
足取りなどから、それははっきり分かった。
(´・ω・`)「……ジョルジュ大将こそ、どうされました? 調練の時間では?」
( ゚∀゚)「あぁ、これから行くよ……その前に、聞きてーことがあんだけどな」
ジョルジュの視線が、間違いなくこちらに向いた。
ショボンの体の影に隠れた、ブーンに。
( ゚∀゚)「そいつは、新兵だろ? 引き連れて、一体どこへ行く気だ?」
ショボンは何も答えない。
その空白の間、返答を考えているのか、無言を貫こうとしているのか、分からなかった。
上の階を、大勢が歩く音が聞こえる。
新兵たちが移動しているようだった。
( ゚∀゚)「……まぁ、答える義理はないだろうな……東塔に入った新兵をどうしようが、お前の勝手だ」
(´・ω・`)「……では、失礼します」
( ゚∀゚)「待てよ。まだ話があんだよ」
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