【第4話 : Effort】

8/28
前へ
/1492ページ
次へ
(´・ω・`)「今から城外に出るのも、そういう事情さ」 ショボンが微かに笑った。 確かな足音を響かせ、城門まで歩く。 守兵にショボンが一言声をかけて、城門の側にある扉から城外へ出た。 微風が耳を掠める。 獣の唸り声が遠来する。 閑寂に包まれた原野が、闇色を浮かべて佇んでいた。 しかし、ショボンが向かったのは、その広大な原野ではなく、城下町でもなかった。 ヴィップ城の南に広がる、森。 何かの間違いだ、と思った。 (;^ω^)「あの……ショボン大将……そっちは、"帰らずの森"では……」 有刺鉄線の柵に囲まれ、その柵を何十人もの兵士が見張っている。 その森は、柵を乗り越えて入った者が二度と帰らない、と言われていた。 (´・ω・`)「はは。そうだな。帰らずの森だ」 ショボンの口ぶりは、軽かった。 拍子抜けるほどに。 (;^ω^)「帰らずの森に行くんですかお? 噂では、猛獣の棲み処だとか……」 (´・ω・`)「まぁ、ある意味間違っちゃいないかも知れんな」 (;^ω^)「???」
/1492ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1214人が本棚に入れています
本棚に追加