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そして、森の出入り口にたどり着いた。
穏やかそうな顔に不釣合いなほどの体格をした兵士が、直立している。
手に持つアルファベットは"I"。
この大柄な兵士以上の長さがある、直槍だった。
(´・ω・`)「夜遅くにすまない。通してくれ」
(兵 ̄~ ̄)「はい」
兵士が入り口から一歩横に移動して、道を空けた。
軽く頭を下げて、隣を通る。
鬱蒼とした森の中へ、入り込んだ。
――帰らずの森――
(´・ω・`)「帰らずの森に何の用だ……と思ってるだろう?」
真っ暗闇の森の奥へ続く道は、凹凸こそあるものの、人が通れるようになっていた。
つまり、奥に何かがある、ということだ。
(´・ω・`)「ブーン、お前は穎脱した才能の持ち主かも知れん……。 他の新兵たちと同じことをやってちゃ、時間の無駄だ。 特別メニューでいくぞ」
そして、姿を現す物体。
自分の体の何倍、いや、何十倍はある大きさ。
ショボンよりもはるかに大きい。
形はほぼ真四角で、熱気を帯びている。
木々の隙間から差し込む月明かりにも負けぬほどの、炯々とした光。
赤銅色に輝く全体が、そこに居座っていた。
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