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(;^ω^)「……小屋?」
家族で住むには小さすぎる程度の小屋が、そこにぽつりとあった。
中からは微かに音が聞こえる。
綺麗に響き渡る高音だった。
ショボンが小屋の扉をノックした。
(´・ω・`)「失礼する」
中からの返事を待たないまま、扉を開けた。
こぼれる光。
火が燃えていた。
小屋に備え付けられた煙突からも想像がついたが、中は工房だ。
天井に吊り下げられた幾つかのランタン。
壁一面に貼り付けられた、わけのわからない図面。
無造作に転がる工具。
棚に並べられたガラス瓶。
どこか焦げ臭い屋内に漂う煙は、黒ずんだまま消えずに浮かんでいた。
(´・ω・`)「頼んでおいたものは、完成したか?」
ショボンが何に向かって発声したのか、分からなかった。
しかし、数秒の後、小屋の片隅が動きを見せる。
木材や鉱物の積み重なりに見えた場所から、人が、姿を現した。
ξ゚⊿゚)ξ「先ほど完成しました、ショボン様」
若い女性だった。
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