不死者は冷ややかに笑う

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 焼けるような痛みに耐えながら傷口の手前をを手で強く圧迫する。 「何だよこれ……」  苦痛で細まる視界から見えたのは異様な光景だった。  傷口からは血管や肉が新芽のように産声をあげて、あっという間に傷口を覆った。 「言ったろ不死だって?」 「冗談じゃない早く戻せよ。僕は不老不死なんか望んじゃいないんだよ」  ゾワゾワと虫が這い上がるような感覚が全身を覆う。  死ねない身体。永遠に生き続けなければいけない身体。  そんな物は僕にすればただの呪いにしかすぎなかった。 「御影、御影、御影。もっと楽しんだらどうだい。君は不死なんだ。何でも出来る。何でも好きな物が手にはいるぞ?」  アリスは笑いながら、舞台のように大袈裟に身振り手振りを混ぜて言った。  自分の中でどす黒い何かがこみ上げた。絶望だとか憎しみだとかの負の感情が渦巻いた。
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