不死者は不死を語る

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「そうだ零一、本題に戻そう。私の与えた不死には制約がある」 「そこまでは聞いた」  制約とはいわゆるルールだ。ただ不死になったわけではなくアリスの「力」で不死になったとすれば、その「力」の欠点ということだ。 「一つ、私と十キロ以上離れるな。二つ、私の血にふれるな。三つ不死、者の血にもふれるな」 「破るとどうなるんだ。そのあれか死んだり?」 「一つ目は活動限界だ。私から十キロ離れれば体の機能が停止する」 「なんかラジコンのコントローラーに似てるんだな」 「まあそんな物だと思ってくれて構わない。二つ目は見せたほうが早いな。そこのナイフで指を切って皿の上に血をたらせ。」 「おいそれ果物ナイフなんだからな」 「良いから早くしろ」  言われたとおり血を二~三滴ほどたらす。するとアリスも続けて自分の血を一滴、二滴とたらしていく。  血は混ざり合ったとこから順にルビーのような結晶になった。
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