不死者は学び舎の戸を叩く―転

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「まあいいや。俺の監視の為ってわけでもないんだろ。俺が考えてた事なんて丸見えなんでしょうしね。」 「丸切り見えるというわけではないんだが……まあ目的がもう一つあるというのは当たっている」 「良く解らんが、もう一つの目的とやらを教えてもらおうか。それは一体どんなもんなんだ?」 「そう急ぐな。もう一方次第ではお前を開放しても構わないとも思ってもいる。悪い話でもない」  あらかた弁当を食べ尽くして、満足気にアリスは言った。  徹底的にわがままな奴だこいつは。でも不死なんてものから抜け出せるなら、できることならする。  これは僕の中の決定事項だ。 「僕としてはその話こそ、早いとこ聞いときたいぜ」
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