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「……あれれー」
「どした柳」
何やら遠い目で僕の方を見る柳。丁度僕の後ろ――アリスを見ていた。
「……えーっと多分、霧切ちゃんだよね?」
「はじめまして柳さん」
「ヤナギンでいいよ。霧切ちゃん」
「わかった。よろしくヤナギン」
「いや乗らなくて良いからアリス。柳、こいつは転校生の……ってもう知ってんのか柳」
「私の情報網にかかればね。それにしても御影――アリスだなんて、御影は随分親しいんだね転校初日の子と?」
しくじった。ボロは出る物である。あくまでアリスは今日転校してきた人間。つまり僕とは初対面だ。
しかし柳、油断できない。今日いきなり転校してきた人間の事が耳に入ってるとは……どこにそんなパイプがつながっているのか。
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