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「なんていうか御影が心許してる感じは珍しいなと思ったんだ。たとえ従兄妹とは言えさ。」
「御影はなんていうか内にこもった世界を持ってる感じだからね。傍から冷静に見れば。友達つうか一人間として見て。」
「だから驚いた。まあそれだけなんだけどね、引き止めて悪かったなー。じゃアデュー」
言うだけ言い切ると柳は小走りで去って言った。ストロークが短く、ちょこちょこと走るので危なっかしく見えてしょうがなかった。
柳恋、現新聞部の部長。
心を許しているというか、隠しようがないだけだ。
それでもやはり閉じてるというのは本当かもしれない。
他人に諭されて気付くなんて良い笑い話だとは思う。
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