不死者は学び舎の戸を叩く―開

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「アイツ、エスパーみたいだよな」  帰り道、隣を歩くアリスに言った。時刻は午後五時前を指しているが冬は流石に日没が早く日が傾いていた。丁度昨日と同じくらいの時刻だった。 「面白い奴ではあったな。それにしてもお前、思ったより人間関係は殺伐とはしてない。むしろ充実してる」  アリスは二歩三歩と僕の先を歩いていく。 「ますますなんでかな、死にたがってるというのは疑問なものがあるな。自棄なぞ、適応できなかった人間がなるものと学んでいたが」 「大体合ってるさ。というか完全一致といっても良いさ。概ね、というかこれ以上無いんじゃってくらい楽しいかもしれないな。」  でも―― 「でもさ僕は、僕たちはずっと学生なんて事は無い。魔法は解けて夢は覚めるんだ。気づけばそこには何も成せない僕が居るんだろうな」 「先の――いややめよう。これはきっと無駄口だな」
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