不死者は学び舎の戸を叩く―開

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 お互いの壊れた距離感を修復し、「普通の人間」から考えて適切な距離感を作らなければいけない。  アリスの馬鹿げた心の間合いで、いつでも隣感覚とはいかないだろう。  人間としての付き合い方としては、不適切ではあるよな。 「なあ道変えないか?」  大通りにはカラオケ、ファミレスの類が多い。加えてショッピングモールも在る。すなわち放課後の高校生の数も多くなるのは自明の理である。  結果的に男女のペア――カップルも多く存在し、僕とアリスも見方によっては含まれてしまいかねない。  冬の街からはピンクピンクしたハートがふわふわと飛び交っている。  非常に危険だ。
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