不死者は学び舎の戸を叩く―展

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「伊吹さん。零一くんは悪くないんですよ。知らない街を歩くのは何かと不安で、案内してもらっていたんです」  見計らったタイミングでアリスがクスクス笑いながら切り出した。というかコイツ、タイミングからして僕が土下座するの待っていやがったな。  とそんな事を考えていると、アリスが横目で僕を嘲笑した。  どうやら確信犯だ。 「なんだ私はゼロイチが、霧切さんを無理やり連れ歩いているのかと思ったよ」  僕の頭部を解放してから伊吹は照れくさそうに言った。 「僕に対して謝罪の言葉は? 誤解して悪かったとかは無いのかよまったく」  床に付いていた膝を叩きながら椅子に座って、がくりと肩を落とす。 「誤解されたままにしておくのは、ある意味騙すのと一緒だろうがゼロイチ。よって謝罪の余地なし」 「誤解を解く隙を与えなかったのはどこのどいつだよ!」
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