不死者は学び舎の戸を叩く―展

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 それだけ言って不満を飲み込む。下手に言い返し続けると俗に言えば逆ギレされかねない。  ホットコーヒーを一口飲んでからため息を吐く。苦い。正直見栄を張って頼んだけれどコーヒーの美味しさは未だに解らない。  ココアにでもしとけば良かったかもと少し後悔。 「あのー……伊吹さんは五時限目からはどちらに?」  アリスがふと口を開く。学校では比較的静かだったので、そういう方向でいくのかと思ったが。  ここで口を開くのは何かあるのだろうか。考えても解らない。 「えっ私? うーん仕事?」 「仕事?」 「委員会の」 「随分ガラが悪いの相手にしてたみたいですね伊吹さん」
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