不死者は冷ややかに笑う

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「おかしな質問をするんだなお前は。ここが天国で、私が天使にでも見えるのかお前。馬鹿なのか本当に死ぬか?」  呆れた表情で彼女は言った。  どちらかと言えば地獄と悪魔の方だと思った。  何しろ僕にとっては地獄に違いなかった。ここで「どうぞお好きに」と言えば、さっきの展開に逆戻りするのだろう思った。 以下無限ループが続く……的な。 「めっそうもない。でも確かに刃物が僕から突き出ていたと思うんですよ。何言ってるか意味が解らないかもしれませんが、僕もいまいち理解できてないんです。」 「刺したよ? ほらそこ。それとこれ、お前B型なんだな、美味しく戴かせてもらったよ。一応ごちそうさまとでも言っておこうかな」  僕の胸を指差して言った。確かにそこには傷穴こそ無いが、ひし形の小さな傷跡があった。  そして彼女は短剣に付いた血を舐め取って言った。やはり僕は死んでなければおかしい状態だった。 「君に刺されたのになんで僕は死んでないんだろうね?」 「『君』じゃない。『アリス』だ。私はお前みたいな奴を殺す趣味はないんだよ、うん。普通『嘘だろ』って面する奴ばっかなんだけど、お前サラッと受け入れてたよな、うん。だからお前には不死になってもらった」
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