聖杯戦争

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「朝食作っておきましたから。食べといてください。では行ってきます」 士郎がペコッと頭を下げる 「ああ。行ってらっしゃい」 士郎が出かけるのを見届け、切継は回想を続ける (士郎はあの時の事は覚えていない・・・) 切継の脳裏には灰と化す人々の姿が映る 「アイリ・・・」 彼は庭に置いてある車を見る その車で錆びつきかなりの年月放置されている様でその姿は哀愁を漂わせていた。 彼は呟いた (アイリ、見ていてくれ。君が望んだ理想のために・・・僕は戦う) そして、彼は今日も多数を救うために少数を・・・殺す そう、聖杯の正体を知ったからこそ、恒久的な平和を手にする手段がないと悟ったからこそ・・・ 彼の精神はもはや廃人寸前まで追い込まれていた… だが、愛する者を失い続けた彼にはそれは仕方がない事だった
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