第1章 名探偵高城。

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「はい。じゃあ席ついて。ギリギリOKにしといてあげる。」 山田先生がそう言うと、俺の方をちらっと見て、"通常通り"朝の会を始めた。 みんな普通に接してくる。俺が昨日起こした"あの事件"を、気にも留めない。 それじゃ、あの事件について、少し回想をしよう。正直語りたくない気満々なんだが、いかんせん話が進まない。 そう、それは、一週間前、たったの一週間前の出来事だった。 ―――― 仲の良かった友達が死んだ。 そう聞いたのは、それが起きた翌日の朝の会の時だった。 それを聞いたクラスのみんなは、泣いたり、顔を伏せていたり、はたまたボーっとしていた。俺もそのうちの一人。 圭一は泣いていて、言葉も泣いていた。 それから、そいつの葬儀があった。クラスの全員が出席して、別れを惜しんでいた。 俺はそこでも泣かなかった。 いや、これ以上誤魔化すのはよそう。 俺は"何も感じなかった"。 ああ、そうなんだ。と。 まるで今日の夕食のメニューを聞かれた時みたいに、なんでもないように。
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