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林ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰに合図され 私は 正義君に 片手を
上げる。
正義君が スティックで カウントを取る…
アネモネは 私と健太がハモリ アカペラから始まる
上手く行くか！
健太の目を見つめ リズムを取りながら 歌う…
上手く行った！
一気に ３人の楽器が入り 曲調が変わる…。
最初が上手く行けば 後は大丈夫だ…。
そして健太のソロと私の歌で終わる。
「オッケー！」
話ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰの興奮が
伝わって来た。
「では未来への道標、お願いします」
合図された。
この曲は、未来の道標は あなただったのに、あなたを失った今、私は前に進めずにいる。あなたと歩いた道は まだ通れ無いと言う切ないバラードだ。
感情移入する為、瞳を閉じて健太のギターに集中する…
瞳の奥が熱くなるのを
感じながら私は歌った。
歌い終わると正義君が
鼻をすすっている？
慌てて振り向くと泣いていた…。
林ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰのオッケーを確認して
「どうしたん正義君」
と声をかけると
「感動した」
と呟いた…
「どっかで聞いた台詞だな」
と健太が笑った。
瞬君も
「まぁ、俺もうるった」
と言った。
輝さんが入って来て
「次も売れるな」
と皆に笑顔で言った。
皆は それぞれ
「ありがとうございます」
と頭を下げた。
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