ラブストーリーも突然に

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「勇は本当に瑠璃が好きだな」 如月 瑠璃。勇の嫁だ。 嫁と言っても彼女の地元は2次元であり、我々には手出しが出来ない。 瑠璃は「レインボーワールド」というゲームのキャラクターだ。 ゲーム自体は2年程前に発売されたのだが勇は去年の11月ぐらいにハマり始めた。 それまでは違うアニメのキャラクター一筋だったが、中間テストが近いころに急に 「瑠璃は俺の嫁!」 と叫び始めたから僕と翔は驚いたものだ。 過去を思い出していた僕の耳に声が聞こえてきた。 「だって瑠璃だぜ?瑠璃の為ならなんでもできる!」 ガッツポーズをしながら勇は力説する。 「じゃあ屋上から飛び降りなよ。瑠璃と同じ世界に住めるよ?」 「同じ世界?瑠璃はここにいるだろ?」 そう言いながら鞄からゲームを取り出す。 画面には背中まである綺麗な黒髪をなびかせた少女が居た。 一体いつから電源が入っていたのか? 「まぁ勇が満足しているなら良いよ。使いすぎて壊すなよ?」 「こ、壊すとか何いってんだよ!べ別にやましいことなんて考えてねぇよ!」 …どういう意味で受け取ったのだろうか。
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