12人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなことを考えていると辺りに人が少なくなっている。
そろそろ我が家に着きそうだ。
僕の家は住宅街にあるから普段はあまり人が居ない。
今日はそれがすごくありがたく感じた。
しかし人が少なくなれば気温も低くなる。
空気の冷たさと彼女居ない寂しさが重なり、更に寒くなった気がした。
ここで普通なら゙彼女欲しい゛だとか思うのだろうが、僕は違う。
あんな訳の分からない生命体など要らないし、胸元に着いている脂肪の固まりにも興味がない。
しかし僕はリア充が嫌いだ。
それは嫉妬などではなく、他人に見せつけている感じが堪らなく嫌いだ。
そうなると僕が思うことは限られてくる。
「リア充爆発しろよ…」
思わず口から漏れた願い。
誰にも聞こえてないと思っていた。
ふと前を見ると我が家の玄関。
いつの間にか着いていたようだ。
ドアを開けようとするが、僕が力を入れる前に開かれた。
開いたドアの先には妹。
これからクリスマスデートなんだろう。気合いの入った服を着ている。
妹と目が合うが、お互い特になにも言わない。
僕も自分のことを見下す奴とは話したくない。
だからリア充は嫌いなんだ。
最初のコメントを投稿しよう!